「ITリテラシー」という言葉を聞いたことはありますか?(広義で使われるため、この記事では「ネットリテラシー」「情報リテラシー」とほぼ同義で扱います。)
「リテラシー」という言葉自体は、「金融リテラシー」「メディアリテラシー」など、頭の言葉が「IT」以外でも使われていますね。「○○リテラシー」=「○○に関する理解力」という意味合いになると思います。「金融業界(知識)についての理解がある人=金融リテラシーが高い」のような使われ方ですね。
「IT(ネット・情報)リテラシー」は、少し噛み砕いて言うと「ネットで必要な情報を収集して活用できる力」でしょうか。
「ITリテラシーがある」>「パソコンを使える」
先日、パソコンをあまり使ったことがない人から「『パソコンを使える』って具体的にどんな事ができればいいのかな?何をできるようになったらいいと思う?」と聞かれて答えに困りました。
「とくにやりたい事はないけど、これから少しでも(仕事などで)使えるようになった方がいいかな、と思って。」という感じですね。
そこで即答できなかったので、今日は自分の考えをまとめてみたいと思います。
「パソコンを使える」という言葉の解釈(共通認識)はすごく幅が広い
例えば、よく事務仕事で利用されている「Excel(エクセル)」という表計算ソフト。「Excelが使える」という具体的に聞こえるスキル一つをとっても、実際の能力は「数字(文字)入力だけできる人」~「完全に計算式を使いこなせて見やすいグラフなど自由自在に作成できる人」と様々です。
ソフトはバージョンアップすると使い方が変わったりするので、初心者の人は違う職場のパソコンだとバージョン違いで操作がわからない、なんてことも多々あります。
資格試験を受けるのが一番わかりやすくて良いかと思いますが、意外と資格試験で得られた知識と実務で求められる能力が合致しないことって多いんですよね。もちろん基礎知識を身に付けること自体は賛成です。
役に立つのはスキルより検索力
で、自分が思ったことは、特定(Excelなどのソフト)のスキルを磨くより、「ネットで必要な情報を収集して活用できる力(=ITリテラシー)」を高めたら、何事にも対応できるようになるので、「計算ドリルのように一日一回、何かしらスマホ(パソコン)で調べものをする訓練(勉強?)」をする方が後々役に立つと思うんですね。
そうすると、仮にExcelを全く使ったことがなくても、例えば「Excel 基本 初心者」というキーワードで、ネット上で使い方を探せます。「検索結果から欲しい情報を取り出せる(正しい情報を見極められる)」ことは「Excelを使える」よりも応用が効いて役に立ちます。
ちなみに「調べものをする訓練」って、ただのネットサーフィン(なんとなく閲覧するだけ)になってしまいがちなので、必ずアウトプットするのがおすすめです。SNSやブログで独り言でも良いので、つぶやきましょう。続けていると、そのうち誰かからレスポンスがあります。
「誰かに伝えてフィードバックをもらう」ことで検索精度が増します。
ITリテラシーの必要性
個人的には、「ITリテラシーはなくても(低くても)困らないけど、ある(高い)と便利」という感じで捉えています。
これからは身の周りのあらゆるモノがインターネットと接続される状況になると思うので、今まで以上にITリテラシーが高い方が色々と便利なことが多くなるはずです。
ITリテラシーを高めるには
「これからの時代にインターネットを使えないと仕事が減ってしまうんじゃないか?」「漠然とパソコンを使えないとマズいと思っているけど、具体的に必要なスキルもわからないし、何から勉強し始めたらいいのかわからない」という人は、以下のようなことから始めてみるのがいいと思います。インターネットに慣れることが第一段階ですね。後々のスキルの勉強も捗ります。
・端末を購入する
・SNSを活用する
・わからない事はすぐ検索する
・情報は受動的ではなく能動的に収集する
端末(スマホやパソコン)を購入する
携帯だけしか持っていない人は、そもそもこのブログを読んでいないと思いますが…。
大前提としてスマホを活用しましょう。そして、できればスマホやパソコンは定期的に最新モデルを買って使う。新しいモデルには便利な(昔は有料だった)機能が標準で備わっていたりします。
「毎年新型が出るたびに買い替える」という意味ではありません。高価なモデルでなくて良いので、「性能が落ちてきたな」と感じたタイミングで定期的に買い替えをおすすめします。
リテラシーとは関係ありませんが、アップデートするのは効率化だけでなくセキュリティ対策の意味もあります。
SNSを活用する
何か専門的な知識や能力を持っている人(著名人や友達含め)から、マインドやスキルや情報などを得るにはSNSはかなり有効です。現在は専門家の人たちも一般人とネットで繋がるために頑張って情報を発信しています。
注意するのは、社会的に信用があるとされている人からでも、ある程度継続的(長期的)に情報収集をしていくことです。どんな人でも専門分野と、そうでない分野があるので、フェイクニュースなどに対する免疫をつけられます。
わからないことはすぐ検索する
SNS以外で調べものや情報収集するには、Google検索が一般的だと思います。検索するキーワードを工夫して、様々な角度から情報を調べるコツのようなものがあります。
これは日常的に検索の習慣をつけて、ある程度多くの検索結果(情報)を見ることで養えます。初めは上手く検索出来なくても、コツを掴めば情報収集力が飛躍的に高まります。
情報は受動的ではなく能動的に収集する
テレビから流れてくる情報を受け取るだけではなく、自分から欲しい情報にアクセスします。
ネット上には印象操作されている情報がたくさんあります。発信している媒体(組織や人)によって違う見解もあるので、SNSなどで当事者(もしくは関係者)からのアナウンスを調べたり、複数の情報サイトの内容を照らし合わせる、出版されている書籍と比べてみる、などの確認をすると信憑性が高いか判断しやすくなります。
最後に